メールや手紙などでよく使われる、『幸いです』という言葉。
この本当の意味や語源って知っていますか?
また『幸いです』って具体的にビジネスシーンでは、どういう状況で使えば良いのかちょっと分かりにくくて難しいですよね。
そこで今回は、ビジネスシーンでもOKな『幸いです』の正しい使い方と、本来の意味や語源を解説します!
実は方言が語源だった?!「幸いです」のもともとの意味、使用方法とは?
『幸いです』という言葉、実は山口県の方言が元になっているんですよ。
山口県には、『嬉しく思う、ありがたい、助かります』という意味を持つ、『幸せます』という方言があるんですよ。
この『幸せます』という方言を標準語にしたものが、『幸いです』という言葉だったんです。
つまり、『幸いです』の語源は山口県の方言だったんですね。
山口県では『幸せます』は、会話やメールでも、日常的に今でも使われているんですよ。
ところで、『幸いです』には本来、『嬉しく思います』とか、『幸せにおもいます』という意味がふくまれているんですよ。
具体的な使い方としては、こちらが相手に渡した贈り物に対して、『喜んでくれたら幸いです』と言います。
もしくは何かお願い事をした際に、『これをしてくれたら幸いです』など相手に対して、承諾してくれると嬉しいよ、という気持ちを伝える場合にも使います。
要するに、相手の反応に対して使うというのが正解なんですね。
でも『幸いです』という言葉を使ってお願い事をされると、『○○してください』とお願いされるよりも、何だか態度が柔らかい感じがしませんか?
ただし、ビジネスシーンや目上の人に使う場合は、もう少し言い回しを変えるようにすると良いでしょう。
ビジネスの場ではこう使う!「幸いです」がもたらす相手への印象度
上司や取引先など、ビジネスシーンで『幸いです』と使う場合は、そのままではなく、より丁寧な言い回しにすると、印象がグッと良くなりますよ!
例えば『幸いに存じます』や『幸甚に存じます』など。
早く連絡が欲しい場合はメールに、『早急にご返信いただければ幸甚に存じます』と書くと良いですね。
また、上司に有休取得の許可を得たい場合は、
『希望を出しました有給休暇について、認可いただければ幸いに存じます』
と使いましょう。
また顧客に対しても、
『新商品を是非お手に取っていただければ幸いと存じます』
という使い方をします。
ただし、相手によっては『幸いに存じます』だと、ちょっと堅苦しくなってしまうので、親しい先輩や同僚など、少しフランクな対応をしても良い相手には、『幸いです』とか『助かります』などと言い換えると良いですよ。
例としては、
『お電話いただけると幸いです』、『分かり次第教えていただけると助かります』など。
『幸いです』は相手によって言い回しを使い分けると、印象をとても良くすることが出来るので、覚えておきましょう。
ただし、『幸いです』を使い過ぎてしまうのはNGですよ。
相手に対して、していただけると嬉しい、助かるという時に使うものなので、どんな状況でも使うべきではありません。
例えば、絶対に連絡してほしい場合は、『幸いです』と使うのではなく、
『本日中までにご連絡をお願い申し上げます』と言い換えるようにするべきです。
ビジネスシーンで『幸いです』を使う場合は、言いまわし方や状況に十分注意しましょう。
まとめ
『幸いです』は山口県の『幸せます』という方言からできた言葉で、『助かります、嬉しいです、幸せです』という意味を持っています。
基本的に、相手に何かをしてほしい時、してくれるとありがたいですよ、という気持ちを伝える際に、『幸いです』と使うようにすると良いでしょう。
ただし、ビジネスシーンで使う場合は、目上の人には『幸いに存じます』や『幸甚に存じます』など、使う相手や状況に応じて、言い回しを変えるようにしましょう。